自分では気をつけていたつもりでも、たまたま飲んだサプリメントが禁止されている物質を含んでいたら…。
そんなときに役立つのがインフォームドチョイスマークです。
インフォームドチョイスのマークは、アンチドーピング認証プログラムで合格した印。
本記事では、インフォームドチョイスとは何か。また、インフォームドスポーツとの違いや有名サプリメントメーカーのインフォームドチョイス取得状況等を見ていきます。
目次
インフォームドチョイス(Informed Choice)とは
インフォームドチョイスとは、英国LGC社が運営するアンチ・ドーピング認証プログラムのこと。
世界アンチ・ドーピング機関(WADA)によって使用が禁止されている物質が製品中に混入していないかをチェックします。
インフォームドチョイス認証までの流れ
1
製造施設で実施されている品質システムの隅々までチェック
- 製品/成分の評価
- 各製造/梱包サイトでの原材料(RM)評価
- 原材料サプライヤーの評価手順
- すべての製造/梱包/保管エリアの証明書とSOPレビュー
- ラベル表示、純度、汚染物質テストのレビュー
- サードパーティメーカー(TPM)
2
製品/成分をインフォームドチョイスで認証する前に、サンプルのテストが行われます。(STAGE1ど同時並行で行われます。)
- サンプルは少なくとも3ロットの中から取得。
- 分析は7~10日で完了。
3
- STAGE1,2完了後に認定。ライセンス発行
- 認証後も月に1度、市場で購入した製品をサンプルとして分析。
ライセンス契約した企業は、登録済み製品にインフォームドチョイスのロゴを使用できるようになります。
登録された製品は、インフォームドチョイスのWebサイトにリストされます。
これには、テストされたすべてのバッチの詳細情報が含まれます。会員企業のウェブサイトへのリンクも追加されています。
世界アンチ・ドーピング機関WADA
WADA:World Anti-Doping Agency
WADA(世界ドーピング防止機構(本部はカナダ・モントリオール)は,1999年に国際オリンピック委員会(IOC)から独立して設立されました。
世界各国におけるドーピングの根絶と公正なドーピング防止活動の促進を目的として,国際的なドーピング検査基準の統一やドーピング違反に対する制裁手続の統一等を行うための国際的な機関です。
<WADA公式サイト>
https://www.wada-ama.org/
ドーピング疑惑のロシア 五輪は国として出場目指す(19/11/29)
WADAはドーピングを国ぐるみで行っていたロシアに対し、国としてのオリンピック出場を4年間禁止するという処分を下しました。
日本アンチ・ドーピング機関JADA
JADA:Japan Anti-Doping Agency
公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は2001年に設立された我が国におけるアンチ・ドーピング活動を推進する機関です。現在,JADAに加盟する団体は82団体となっています(2015年9月時点)。
JADAは,ドーピング防止対策・競技会及び競技会外ドーピング検査の実施,指導員養成,アンチ・ドーピングに関する教育・啓発活動,アンチ・ドーピング活動に関わる情報の管理・収集・提供などについても活動を実施しています。
我が国ではWADA規程の国内適用について,国内競技団体(NF)がJADA規程を受諾し,直接又は引用することによってこれを遵守する仕組みをとっています。
<JADA公式サイト>
https://www.playtruejapan.org/
インフォームドチョイスとインフォームドスポーツの違い
インフォームドチョイスと非常に似ている「インフォームドスポーツ」というものをご存知ですか?
- 緑色のマークがインフォームドチョイス
- 黄色のマークがインフォームドスポーツ
参考Informed Sport & Informed Choice: What is the difference?
インフォームドスポーツは全ロット検査
インフォームドチョイスとインフォームドスポーツは姉妹関係にあります。
同じテスト手順とテクノロジーを利用しています。どちらのプログラムも、ISO 17025認定メソッドを使用して製品をテストします。
インフォームドチョイスとインフォームドスポーツの大きな違いは、「実施されるテストの頻度」です。
インフォームドスポーツ認定は、製品の全ロットが市場にリリースされる前にテストされることを意味します。
これに対して、インフォームドチョイスは月に1度のランダムサンプルテストが行われます。
インフォームドチョイス | インフォームドスポーツ | |
---|---|---|
頻度 | 月1ランダム | 全ロット |
日本ではインフォームドスポーツがない?!
現在日本では、インフォームドスポーツのマークがありません。
日本ではまだまだインフォームドチョイスもインフォームドスポーツも認知度が高くありません。
まずは「インフォームドチョイス」というものを知ってもらう必要があるということで、ロゴマークを統一化しているそうです。
その他の第三者機関:BSCGやNSF
インフォームドチョイスの他に、薬物検査をしている企業はどのようなものがあるのかをご紹介します。
BSCG
BSCG:Banned Substances Control Group
BSCG(Banned Substances Control Group)は、スポーツでの薬物検査の父とよく言われるドンH.カトリン医学博士その子息オリバー・カトリン氏により2004年に創設された禁止薬物検査機関です。
WADA禁止リストにある禁止薬物の検査を行い、世界中のプロ選手や学生選手、そしてオリンピック競技のアスリートに安全を保証します。
BSCGドラッグフリー
BSCGマークは上の部分だけでは、禁止薬物の検査がされたという意味をなしません。
マーク下部にある「CIRTIFIED DRUG FREE」の文字が大切になります。
<BSCG公式サイト>
https://www.bscg.org/certified-drug-free-database/
NSF
NSF:National Science Foundation
NSFインターナショナルは安全衛生分野における認証を発行する業務を行う非営利組織。その規格は水から食品、医薬品に至る非常に幅広い用途での安全性を対象としています。
スポーツ分野ではNSF Certified for Sportという形で、展開しています。
<NSF for Sport>
https://www.nsfsport.com/
インフォームドチョイス認証を受けているサプリメント一覧
様々なサプリメントメーカーがあり、インフォームドチョイス認証を受けていますので、全てを記載することはできませんのでご了承ください。
※インフォームドスポーツも合わせて掲載しています。
(2020年4月調べ)
プロテイン一覧
商品 | ブランド | 企業 |
---|---|---|
Gold Standard | Optimum Nutrition | glanbia |
COMBAT 100% whey | Muscle Pharm | MusclePharm |
Athlete's Whey | DYMATIZE | DYMATIZE Nutrition |
AllWhey Classic | ALLMAX | ALLMAX Nutrition |
Xtend Pro | XTEND | Scivation |
DAILY BASIC Whey Protein 100 | FIXIT | 株式会社FIXIT |
SAVAS WHEY PROTEIN 100 | SAVAS | 株式会社 明治 |
Protein Whey 100 | DNS | 株式会社ドーム |
Impact Whey Protein Elite | MYPROTEIN | MYPROTEIN |
こんな商品にもインフォームドチョイスが!
リポビタンD:栄養ドリンク
参照LIPOVITAN D | Informed Choice
ブルーベリーアイ
参照Blueberry-Eye | Informed Choice
まとめ:うっかりドーピングを防ぐためにも認定商品を選ぼう!
禁止薬物を使用していないことを示すマークがあるものを選べば、うっかりドーピングのリスクを減らすことができます。
現役で大会などに出場しているアスリートだけでなく、アスリートを目指す人、健康的に運動をしたい人も1つの目安になります。